水彩紙・和紙パネル張り
みずばり

プロが御指導する、水彩紙や日本画用紙のパネル張り

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あなたも今日からパネル張り名人

パネル張り 貴方も今日からパネル張り名人

パネル張りが上手に出来ない、乾くとコーナーからシワが出来てしまう!
「パネル張りは難しい」といったお悩みをお持ちの方に、必ずきれいに出来る方法を御指南します

たったこれだけ気をつければ、誰でも簡単きれいに水貼りが出来、 あなたも今日からパネル張り名人です

その1) 水はタップリと付ける

綺麗に出来ない原因は、ほとんどが水分不足!
水彩紙は簡単に水を吸いません。結構な水分量が必要なので、10~20分掛けて何度も(3~4回)紙の裏側から水を付けます

日本画の和紙は良く水を吸うので、2回くらいで充分です

パネル張り 良く伸ばす

その2) 裏返した紙を良く伸ばす

大きな撫で刷毛で四隅に向かい紙を良く伸ばします。撫で刷毛が無い場合は、タオル等で代用できます

四隅からシワが出来る心配があれば、コーナー近くの2辺の側面をパネル裏側に向かい、手の腹で良く引っ張ります

日本画用の和紙は、洋紙に比べると伸びやすく、あまり伸ばすと乾燥後に収縮してパネルが変形する恐れがありますので、程々にしましょう

パネル張り 

その3) 周りを止めたら、水平で乾燥

水彩紙は側面を水貼りテープのみで貼ります。側面に折り込んだ部分をセロテープ等で仮止めしておくと、水貼りテープを貼る時に楽にできます。
仮止めにホチキスを使うことは厳禁です。あとで必ずサビが浮いてきます

日本画の和紙は側面だけ糊を付けて貼ります

立てて乾かすと、コーナーからシワが入る原因となるので、必ず水平にして乾かします

以上で乾けばきれいな水張りパネルの完成です

灰汁(アク)止めをしていないパネルは、使ってはいけません!

灰汁止めが必要です

ベニアの灰汁

灰汁止めは必ずしましょう!

パネルのベニア板から出る灰汁は、作品を傷めます。

張りたては解らなくても、強アルカリ性のアクが、時間と共にジワジワと染みだして作品を黄変させます

上の写真は、灰汁止めをしなかったパネルに貼られた水彩紙の裏面です。
下の写真は、灰汁止めをせずにパネルに日本画用麻紙を貼って描いた水墨作品です。
厚めの水彩用紙は黄ばみが表面まで到達するのに時間が掛かりますが、強アルカリ性に紙が蝕まれます。
薄めの和紙などは、短時間に黄ばんで作品を台無しにします。

アク止めは、ベニアの表面にアク止め材を塗るか、厚めの和紙を貼る方法が一般的です。
当店では、作業が汚れず確実に出来るので、厚手の鳥の子紙(和紙)を糊でべた貼りしています

表面を水拭きしたときに取れる赤や黄色の色粉は、ベニヤ板の化粧材でアクではありません
また、ラワンベニヤ・シナベニヤのどちらもアク止めの必要があります

一度アク止めをしたパネルは何回でも再使用できますので、億劫がらずにやってみましょう