「洗濯について」が一番多いお問い合わせです。ネットで調べても刺繍の洗濯については様々な意見があり、どれが正解なのか解らないですね
それは、刺繍と一口に言っても様々な技法、材料があるからです

そこで、たくさんの刺繍を扱ってきた私共の経験を元にアドバイス・・

隙間無く全面刺してある作品はお気を付けください。洗って糸のバランスが狂い、絵柄がゆがんでしまった作品を多く見かけます
全面刺してある作品が縮んだりゆがんだりすると、直すことは難しくなります
そこで、洗わない方が安全です

それでも 麻布や草木染めの糸は要注意！

このタイプの作品は、洗濯後にゆがんでも上手にアイロンを掛けたり、額装時に引っ張って固定して直す事が出来ます

また、布の部分の汚れが、後日シミとなる場合が有ります。布のシミは大変目立つので、制作中に汚れが付いた場合は、洗濯をされた方が良いでしょう

その場合も麻布及び花糸を使用した作品は、縮みや色落ちに対して注意が必要です。別布で洗濯の試験をお薦めします

年月が経っている作品では、ベースの白い布が黄ばんだり黄色い斑点が出てしまったものを見かけます

原因は、布の糊分が湿気と反応して黄ばみやシミとなる様子です。その場合は、染み抜きの上手なクリーニング屋さんで直りますので、お近くのクリーニング屋さんに相談されることをお勧めします。もしお近くに適当なお店が無い場合はご相談ください

絵の具で描かれた物と違い、刺繍糸の色は染色されたものなので、光（紫外線）に当たると、絵の具など顔料系の発色に比べ早く退色をします。一般に「色あせ」と言われ、長期間に全体が同じように退色して行くので、気が付きにくい現象です

退色については、額縁の表面にアクリルを使用することで、遅らせることが出来ます。アクリルには、紫外線を通さない効果があります。また、更に紫外線をカットする特殊なアクリルもあり、当店では通常在庫をしています

一方で、糸の変色は汚れが原因と思われますが、お預かりした作品では見かけたことがありません

刺された糸は布のように色が一様で無いので、絵柄の一部分がまとまって変色した場合以外は分かりにくいからと思います

ベースの布は、ガラスなど表面保護がされない状態での展示や、長年タンスにしまってあったものなどに、経年での変色を多く見かけます

刺繍作品は折って送ると、腰の硬い生地をお使いの場合は特に、アイロンを掛けても刺していない部分の折り目が消えない場合があります

そこで、エアーキャップ（お菓子の箱のプチプチ）などの緩衝材を重ねて畳んで頂くと、折り目が付きにくくなります。

運送用の箱は便利なものがあり、宅配便もご利用いただけます

★必ず赤いレターパックプラス（￥510）」をご利用ください。受け取り印が必要な対面受け取りで配達されます。青いレターパックライトは、配達記録が残りません

レターパックは全国の郵便局窓口か切手販売所で購入でき、投函はポストを御利用頂けます。

大きな作品は、ゆうパック三角箱（￥120）をご利用になると便利です。長さ65cm×12cm×12cmで、丸めて送ることが出来ます。（郵送別途料金必要）

また、運送会社の宅配便にも同様のケースの取り扱いがございますので、宅配便のご利用もご検討ください