刺繍のおまかせ額装
question
  1. TOPpage
  2. 2F-額縁 
  3. 油絵用額縁 
  4. 失敗しない額縁選び

額縁を扱って50年の店主がお薦めする、失敗しない額縁選び!

額縁は作品の一部です!

絵画作品は、額縁に入れることで初めて完成となります
額縁選びは、描くことと同等な作業です

額縁の一番の役目は作品を引き立てること。展覧会用としてはもちろん、インテリアとしても作品とマッチした額縁を選ぶことが大切です

額縁は、作品の飾りではありません
額縁と作品は一心同体。展覧会に出品した貴方の作品は、額縁の選択を含めたセンスも注目されています

作品持参して
信頼の出来る店員に相談!

「絵は、額縁次第」 昔からよく言われてきました。これは、額縁によって作品は良くも悪くもなるということです
一生懸命描いた作品が高い評価を得るか否か、絵を飾ったお部屋が気持ちよいかどうかは、額縁の選び方次第と言っても過言ではありません
それではどうやって額縁を選んだら良いのでしょうか?

「店頭に作品を持参し、実際に額縁に当ててみて、合った額縁を探す事!」
ご自分の洋服選びと一緒で、これ以上の方法はありません!

その際、経験を持った信頼の出来る店員に相談してみましょう。 想像を超えたアイデアを出してくれるかも知れません

通販で購入は、失敗の元!

額縁の色、形、質感、ボリュームは非常に微妙です。それが作品に合うかどうか、パソコンの画面では分かりません
ちなみに額縁の専門店で、写真を見ただけで仕入れをしているところは有りません。毎日扱っているプロでも写真では判断出来ないからです

「通信販売で買ってみたけれど、思った通りの物で無くて」というお話をお客様からよく伺います。簡単に安く買える筈が、散財ですね
店頭でアドバイスを受けながら購入すれば、無駄なお金は使わずに、作品にマッチした額縁と満足を手に入れることが出来ます

当店では、作品をお入れになる額縁単体での通信販売はしておりません。それが額縁を販売する者の良心と考えています

特に初心者が陥りやすい、額縁選びの間違い TOP-5

恥ずかしいから、作品を持って行かない!

初心者では一番多いお客様です
こちらのタイプのお客様は、価格とフィーリングで額縁を選ぼうとなさいます。しかし、作品を引き立てるといった額縁本来の役目への視点が不足の場合、なかなか決めることが出来ません

お店側としては、作品をお持ちにならないお客様の接客ほど難しいものはありません
額縁は、風景用、静物用と言った用途別には出来ていません。また「山があって林があって全体に青が基調で・・・」などと説明を頂いても、頭の中に描く情景と作品とはおそらく異なりますので、サポートさせて頂く情報にはなりません。販売に真摯な店員ほど適正なお薦めが出来ず、「ぜひ作品をお持ちください」とお願いすることになります

私たちの仕事は、お客様の作品に合った額縁をお探しすることで、上手下手を評価する仕事ではありませんので、ぜひ恥ずかしがらずにお持ちください

入門されたばかりのお客様の作品が、だんだん変わってゆくのを見せて頂くのはとても楽しみで、額縁選びにも力が入ります

描き始めたばかりだから、とにかく安いのでイイ?

こちらも多いお客様です
安いものが欲しいと言ったお気持ちは分かります。しかし、作品を引き立てるという目的をお持ちで無いので、心配をしながらも、ともかく安い製品をお渡しすることになります

額縁は「値段なり」の世界です。大量生産、大量仕入れをして価格を引き下げる程の需要は無いので、「高品質だけれど安い」はありません。

経験の長いお客様は、作品ごとに慎重に額縁を選ばれます。
「額縁で作品は変わる」を実感して来られたからです。
描き始めたばかりの方こそ、作品を引き立ててくれる額縁が必要なのではないかと思います。

早い段階から額縁を選ぶ練習をしていきましょう。額縁選びのセンスは一朝一夕に身につくものでは無く、描くのと同じくらい時間が掛かります。そして絵を描かれる方にとって大切なことです

現在市場に出ているごく安価な額縁は、ほとんどが中国で作られた物です。日本の製品とは、テイスト、質、共に異なりますので注意が必要です

1枚で済ませたいから、どんな絵にも合う額を!

お気持ちは分かります。
でも、無理なこともご理解ください。
いつも同じ調子の絵を変わりなく描かれますか?

持っていないから、次は銀色の額を!

作品を持たないで求めに来られるお客様から多く頂くご希望ですが、銀色の額縁はほとんどの絵に合いません

バリエーションを増やしたいお気持ちは理解できます。でもお持ち帰り頂いても、絵に合わなければもったいないですね

特に油絵の場合、絵の具が金箔と良くなじみます。油絵はヨーロッパから渡ってきたものですが、その歴史を見ても銀色の額縁は有りませんでした。ところが、日本人は金色に比べるとおとなしめの銀色が大好きです。作品が無ければ銀色を選んでしまいます

しかし、再度作品をお持ち頂いて額縁と合わせてみると、殆どの方が納得されて金色の額縁に落ち着きます

油絵額の銀色は要注意! 銀色に合う作品は本当にまれです

とにかく彫りの入った額縁を選ぶ!

バブルの時代に、コテコテの彫りが入った額縁と名画のレプリカの組み合わせが、大量に出回りました。それまで絵画や額縁に縁の薄かった方々にとって、その記憶は強烈で今なお頭の片隅に残っている方も多いと思います

また、毎年のように海外から来る著名な古典作家の展覧会では、製作年代の考証から、彫りの有る骨董的な額縁が使われています。そこで、額縁と言ったら彫り物と思われている方が、たくさんおいでになります

絵画は壁画から始まりました。絵画が壁面から独立してキャンバスに描かれるようになったと同時に、室内の壁画の飾り縁が独立して額縁が生まれました。このことが示すように、額縁は室内装飾と切っても切れない仲です

貴方のお部屋が、重厚なカーテンや絨毯、猫足の家具などロココ調のインテリアでないのなら、飾り彫りの額縁は場違いで落ち着かないものとなります

飾り彫りの額縁には、ルイ15世や14世といった美しさの完成された伝統的スタイルがありますが、近年これを模した中国からの粗悪品が出回っています。粗悪品を纏った作品がどうなるのか、お部屋の壁を飾ったらどうなるか想像してみましょう